「ピクチャーインピクチャ」という言葉は、たぶん 3 か所で見かけます。テレビのリモコンの PIP ボタン、動画サイトのフローティングボタン、そして Mac のプレーヤーにある小さなアイコン。どれも同じ考え方の、異なる実装です。
ピクチャーインピクチャ(PiP)とは、主画面の上に小さなウィンドウを重ね、別の映像を流すことです。
始まりは 1980 年代のテレビでした。主画面で試合を、隅の小窓でもう 1 試合を。当時は物理的な実装で、テレビ内部にチューナーが 2 基あり、1 つの映像に合成していました。
コンピュータ時代になると、概念は引き継がれましたが実装は一変します。ハードウェアで合成するのではなく、ソフトウェアが 1 本の映像を独立した浮動レイヤーとして描画するのです。
macOS は Sierra(2016)からシステムレベルの PiP を持ち、技術的には AVKit の機能です。プレーヤーがシステム API を呼ぶと、システムが映像を切り出し、すべてのアプリの上に浮く独立ウィンドウとして描画します。
重要なのはここです。起動するのはプレーヤーであり、ユーザーでもシステムでもありません。
つまり:
最もよく聞かれる質問です。チャット、ターミナル、Web ページはなぜ PiP にできないのか。
システムに「任意のウィンドウを PiP にする」経路が存在しないからです。この仕組みはプレーヤーが映像ストリームを差し出すことが前提です。チャットウィンドウには差し出せる映像がなく、システムは描画する対象を持ちません。
任意のウィンドウを浮かせるには別の仕組みが必要です。ウィンドウキャプチャ(ScreenCaptureKit)でウィンドウからフレームを読み、自分で描画します。これは macOS 13 以降に開放された機能で、ユーザーによる「画面収録」権限が必要です。
これが標準 PiP とウィンドウ単位ツールの根本的な違いです。
| 標準 PiP | PipNow | |
|---|---|---|
| 仕組み | プレーヤーが映像を渡す | ウィンドウ全体をキャプチャ |
| 対象 | 動画メディア | 任意のウィンドウ |
| 前提 | プレーヤーの対応 | 画面収録の権限 |
| 数 | 1 つ | 制限なし |
「PiP は小さいウィンドウのこと」 —— 半分正解。小さいのは形で、本質は内容が生きていることです。ウィンドウを縮めるだけでは PiP ではありません。画面をミラーして初めて PiP です。
「PiP はリソースを食う」 —— 内容次第。静止画(コード、書類)はほぼゼロ。動画はデコードが続くので、普通に再生するのと同程度です。
「PiP は画面を録画している」 —— 標準 PiP はしません(映像を描画するだけ)。ウィンドウキャプチャを使うツールは画面収録の権限が必要ですが、それはメモリ内のリアルタイムミラーで、録画ではありません。詳しくはなぜ画面収録が必要なのか。
PiP = 1 つの画面を縮めて、別の画面の上に浮かせること。 テレビはハードで、ブラウザはプレーヤー API で、Mac の汎用解はウィンドウキャプチャで実現します。前者 2 つは動画だけ、3 つ目だけが任意のウィンドウを扱えます。
「動画を見ながら別のことをする」だけなら標準機能で十分。「チャットやターミナル、相場を見張りたい」ならウィンドウ単位の方法が必要です——その仕組みはこちら。
すべてのウィンドウを一度に。今すぐ PipNow を試す
無料ダウンロード